掃き溜めのコルクボード

「好き」を言葉に

私はマラソンが嫌い

はてブロ(「掃き溜めのコルクボード」「ちよ文庫」)とnoteの両立を図ることに決めました。



空峯 千代です。



今日はちょっと人生観の話。
人生観って言うとまたムズカシイ。
要は、その人にとって「生きる」とは何か?ってこと。



私の場合は""マラソン""
それも終わりは見えないし、観客がいるかさえ微妙な果てしのない距離のマラソン




昔から長距離走は苦手だ。
中学校時代のマラソン大会なんて、開催場所が近所だったばっかりに「なんで目の前に家があるのに帰らず走らなきゃいけないんだ?」てな具合に不満タラタラだった。
(そうは言いつつも年1だった上に1度は台風で中止、3年はそもそも行事参加なんてしなかった)





息は上がって、肺は悲鳴をあげて、脚は「もうやめよ?」を幾度となく問い掛けてくる。
スタートは同じ筈だったのに周りはみんな私を追い越して取り残されていく。






もう一度言う。
人生観。私の場合は""マラソン""。





終わりが見えない。
「命は必ず消える」なんて誰でも知ってるのに不安は消えない。
観客もいるかわからない。
横を見た瞬間に手を振ってくれる人はいるけれど、この先もそうとは限らない。そもそも前へ走る時は見えない。




現実の""マラソン""と人生を比喩した""マラソン""




1つだけ違うことは、疲れを感じるか否かである。
現実のマラソンは未だに苦手。しんどい。
昔から運動が得意じゃなかった事もある。少し走っただけでも身体が「もう無理だ休もう」を促してくる。






ところが、人生はどうだろう。
どれだけ走っても、痣ができようが、派手に転ぼうが「大丈夫」 を繰り返して容易に起き上がって走り続けるじゃないか。


人によっては致命傷に成りうる傷を負っても、それでも巻き返そうとする。「まだ終わりじゃない」「まだやれる」って。
21年間 «走る→転ぶ→「大丈夫」→起き上がってまた走る»をループするうちに私は「疲れ」を感じなくなった。




誤解しないで欲しい。
感じてないだけで疲れはある。そこは変わらない。私だって""弱い""人間なんだからさ。




時々、訳もなくリタイアしたくなる時がある。
生活に不満がある訳では無い。むしろ幸せで毎日楽しくて仕方がないって時に「もういいんじゃないかな」 って。





こんな事を言うと怒られるだろうけれど、幸せだから今のうちにリタイアした方が「自分よくやったじゃん」で締められるんじゃないかと。そんなことを考える。
(実際、笑いながら言ったら本気で怒られて翌朝に正座させられた。)





21年生きてて必ず1年に1度は致命傷を負っているから、強くなり過ぎたと同時に「今年もそうなのかな」と少し怖くなるわけですよ。
後から振り返れば「あの時の自分があるから今がある」なんて納得できても、当時は地獄だからね。






リタイアしかけた事が何度かあったけれど、できなかった理由は色々ある。
単に勇気がでなかったから、やりたい事があったから、人がリタイアしたら自分もツラいから率先してできなかったから。






今の1番大きな理由はタラチオさん。



リタイアしかけた時にあの人に救われた。
心の拠り所にしていた音楽さえも私を嫌っていた時期、2019/1/26 エリオパーティーで。


彼のワールドランプシェードをライブで聴いた。泣いた。可笑しかった。「なんでもっと早く来なかったんだよ、馬鹿だなあ私」。


交流で「初めて?」と聞かれた時、「タラバは2回行ったんですけど、自分香川の学生で。お金なくて」と話す私にタラチオさんは心底からの「ありがとう」を言って2回も力強い握手をくれた。



CDを買う時お釣りが足りなかったみたいで。
あの人は当たり前みたいに「学生だし取っときな」って私が出した千円札を1枚こちらに渡してきた。
さすがに好意に甘えられず400円のお釣りをもらうことで折衷できた。私が受けた気遣いは確実にお金以上の価値があった。



あの日以来、私はタラチオさんを推して心の支えとして生きてきた。




変な話ね。「リタイアしたいなあ」と思いながら脇道へフラフラしてると、タラチオさんがそっと「もうちょっと走っていけば?」って元のコースへ戻してくれるんだ。




オタクとして「不埒なんじゃないか?」と思いつつ、純粋にタラチオさんの歌が好きだし人柄も好きだからリスナーとして応援している。





自分のことを赤裸々に語るって恥ずかしいね。
「こういう人間もいるんだなあ」くらいの気持ちで読んでくれると嬉しい。




当面は、文章を書きたいし、5/10はタラチオさんのピアノワンマンがあるのでリタイアするつもりはないよ。安心してくれ。
君たちもリタイアすることなく走り続けてね。