掃き溜めのコルクボード

「好き」を言葉に

16歳のリアル―若葉のポエトリーリーディング―

フォロワーの歌が良すぎて年上フォロワーとの通話中グズりまくった21歳児です。どうも。








御託はいい。これを聴け。









https://nana-music.com/sounds/055d8312











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4/11に投稿された角くんの処女作「16歳のリアル」





初めて聴いた時に心臓が重かった。
思いっきり揺さぶられてるような感覚に襲われた。





全身に感情が襲い来るような、そんな感情の波。彼の歌は私を打ちのめした。




実は、彼が投稿する数時間前に私も同じ歌をオリジナルの歌詞で歌って投稿していた。
彼の歌を聴いて完全に""負けた""と思った。




その後に自分の作品を削除するくらいには打ちのめされた。中途半端で不出来な自分の作品を「まあまあいけるんじゃ?」くらいの感覚で投稿した後に彼の120%をモロに喰らって敗北したわけだ。


彼の歌は完全勝利を決め込めるくらい激アツだったわけだけれども、まずは歌詞だ。これを見てくれ。




「お前の顔が過ったから踏みとどまった」
そんなことを言われた。嬉しかった。
自分の好きな人の中で、自分が大きな存在になれてた。
真正面からぶつかって、愚痴聞いて、「大丈夫だよ」って声かけて
そんな自分にできることを精一杯やって
そのまま多くの人に愛されて死にたいと思ってた
どれだけ自分がしんどくなろうが、どれだけ自分が傷つこうが
好きな人が楽になれるならそれで良いって思ったんだ
そんな時言われた「お前愚痴を聞くことでしか自分の価値を見出せなくなりそう」
言い返せなかった
実際、しんどそうな友達に「大丈夫?」って声かけて「大丈夫」って返ってくると、普通ならそれで良いはずなのに何故か俺が寂しくなった。意味わかんないよな。
結局自分のためだったのかな。もうわかんねえよ。
これがなくなったら、俺は好きな人のためになにができるんだよ
「自分」が欲しい。誰からの評価でもなく俺自身が認めることができる「自分」が欲しい。
「自分」が欲しい。でも他人からの評価でしか結局自分を認めることができてない現状。
そこから抜け出したい。俺が俺を認めたい。前へ向かって進みたい。遠回りかもしれない。でもかまわない。自分を見つけたい。16歳のリアル






これ、一日で書ける???????






本家「27才のリアル」(狐火)をリスペクトした上で自己を表現したオリジナルの歌詞。




彼が投稿を決めたのは当日の朝。
曲が完成してnanaに投稿されたのは昼。





彼はわずか半日でここまでのクオリティで仕上げている。





それも、聴いて、読んで伝わる。
彼自身の苦悩を綴った歌詞。実際の体験、経験に基づいた彼自身そのもの。
耳から伝わってくるのは感情の濁流だった。



泥臭くて人間くさい感情のオンパレード。
流れてくる歌詞は若くて青くて、一端の大人なら鼻で笑っちゃうようなそんな詩。
ただ、だから刺さるんだろうな。




人間って弱い生き物だ。
簡単になりたいものになれるわけじゃない。でも、焦がれてやまない。
悩んで悩んで悩み抜いてでも手に入れようとする、それが人間らしいってことだ。




彼は「自分」を求めてる。
他人からの評価に依存して、自分自身のアイデンティティさえわからなくなって。
それでも彼は己が認められる「自分」を掴もうともがいている。正真正銘の""16歳のリアル""




歌い方もそう。
ずっと青臭い。熱くて鬱陶しいくらい情熱的で、それでいて心臓が痛くなるくらい刺さる。




彼という人間の16年が集約された歌詞を歌う声、抑揚、パッション。
荒削りだけれど、そのどれもが聴き手の心を震わせる。



「「お前愚痴を聞くことでしか自分の価値を見出せなくなりそう」」。 これは本当に彼が受けた言葉。

「言い返せなかった」。受けた言の葉がのしかかったのだろう。どうしようもない感情。



「意味わかんないよな。結局自分のためだったのかな。もうわかんねえよ。」。 畳み掛けてくる。



「意味わかんないよな」があまりにも寂しそうで。
「結局自分のためだったのかな」が酷く脆くて。
「もうわかんねえよ」がどうしようもなさそうでやり切れなくて。






サビで吐露される願い。「自分」がほしい。






私は思う。もう持ってるじゃん。
表現は自己、つまりはその人の人間性そのもの。



ここまで人を動かせる音楽を作れるなら君は立派に「自分」があって、「自分」を音楽に昇華できるアーティストなんだ。

それだけ自分をさらけ出して、自分のために歌えるのなら。それは「自己肯定」なんじゃないの?



充分すぎるくらいに君は眩しいよ。




筆を執りたくなるくらいにはカッコよくて美しい歌でした。





どこまでも人間くさい彼は、きっと今これを読んでいるあなた達が歌を聴いて何かを零せば喜んでまた音楽を作るでしょう。






16才の青くて真っ直ぐで熱い生き様を感じてくれ。1分半だけでいい。